電流遮断法によるリチウムイオン二次電池の劣化早期診断システムの開発

• 研究課題/領域番号: 15K06681
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: エネルギー学
• 研究機関: 山形大学
• 研究代表者: 仁科 辰夫 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60172673)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 電気自動車 / リチウムイオン二次電池 / 電流遮断法 / 2段分布定数回路 / マイクロショート / 金属リチウム析出 / 劣化診断 / インピーダンス / エネルギー輸送・貯蔵 / PSoC5マイコン / 合材電極内電子抵抗 / 合材電極内イオン抵抗 / 過電圧緩和 / 金属Li析出

研究成果の概要

リチウム電池の劣化を知るには、電池動作時の内部状態を合理的に把握する必要があり、定電流充放電時に10分の電流遮断をかけ、電池過電圧の緩和過程を解析することが有望である。著者は、単純だが十分な精度の電池モデルとして2段分布定数回路を提案し、その基礎式と解析解を求めたところ、正極側は低性能型、負極側は高性能型の応答を示し、電流遮断時の応答を1mV以内の残差で表現できた。ACインピーダンスではmHz以下の周波数での計測が必要になり、現実的ではない。
電流遮断時の過渡応答は、マイクロショートによる微小な電圧変化を検出することもでき、満充電時に発生し、半分放電時でも解消しないことが解った。

研究成果

• [雑誌論文] LiSB電流遮断後の過電圧緩和過程のモデル化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 仁科辰夫、伊藤智博、立花和宏
  • 雑誌名: 科学・技術研究 巻: 5(2) ページ: 217-223
  • NAID: 130005286947
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The Effect of Dispersion Degree of Positive Electrodes Containing Carbon Nanotubes with Identical Composition on Contact Resistance in Lithium Ion Secondary Batteries (2015)
  • 著者名/発表者名: Shinya ONODERA, Naoki KATO, Tomoyuki ITO, Tomohiro ITO, Kazuhiro TACHIBANA, and Tastuo NISHINA
  • 雑誌名: Electrochemistry 巻: 83 号: 5 ページ: 386-388
  • DOI: 10.5796/electrochemistry.83.386
  • NAID: 130005067099
  • ISSN: 1344-3542, 2186-2451
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 導電性高分子をカソード材料に使ったアルミニウムアノード酸化皮膜の耐電圧と漏れ電流について (2018)
  • 著者名/発表者名: 白谷貴明、後藤武、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 表面技術協会第137回講演大会
• [学会発表] 金属種によって導電性高分子が接触したときに酸化被膜絶縁性に及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 白谷貴明、関口理貴、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 表面技術協会第135回講演大会
  • 発表場所: 東洋大学川越キャンパス(埼玉県)
  • 年月日: 2017-03-09
• [学会発表] 2段分布定数回路をモデルとした実用電池応答の解析関数に関する考察 (2017)
  • 著者名/発表者名: 仁科辰夫
  • 学会等名: 第49回溶融塩化学討論会
• [学会発表] 水溶液系電池のためのバインダーのイオン透過性のインピーダンス測定による評価 (2017)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、仁科辰夫、立花和宏、伊藤智博、今井直人
  • 学会等名: 第58回電池討論会
• [学会発表] 3D CADを使った合材電極設計と有限要素法を使った状態分布解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 伊藤智博、黒澤大輝、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第58回電池討論会
• [学会発表] 2段分布定数回路をモデルとしたリチウムイオン二次電池のインピーダンス応答関数の導出 (2017)
  • 著者名/発表者名: 仁科辰夫、伊藤智博、立花和宏
  • 学会等名: 第58回電池討論会
• [学会発表] 水系電解液による酸素発生とリチウムイオン二次電池正極活物質の関係 (2017)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、黒澤大輝、石川智士、仁科辰夫、立花和宏、伊藤智博
  • 学会等名: 2017年電気化学秋季大会
• [学会発表] LiSB電流遮断後の過電圧緩和過程のモデル化 (2017)
  • 著者名/発表者名: 仁科辰夫、伊藤智博、立花和宏
  • 学会等名: 電気化学会第84回大会
• [学会発表] 水の存在下でのリチウムイオン電池に使われるバインダーの働き (2017)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、黒澤大輝、仁科辰夫、立花和宏、伊藤智博
  • 学会等名: 電気化学会第84回大会
• [学会発表] 水系電解液中のリチウムイオン二次電池正極活物質の電気的性質 (2017)
  • 著者名/発表者名: 荒川凌志、赤間未行、石川智士、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成29年度化学系学協会東北大会
• [学会発表] 導電性高分子の密着性によるアルミニウム電解コンデンサの漏れ電流の変化 (2017)
  • 著者名/発表者名: 後藤武、増子勝一、関口理希、黒澤大輝、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成29年度化学系学協会東北大会
• [学会発表] 蓄電デバイスのための複数炭素材料を用いた電極の作成 (2017)
  • 著者名/発表者名: 小林晃太、石川智士、佐藤大生、佐々木貴史、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成29年度化学系学協会東北大会
• [学会発表] バイオマス発電で排出される有価物の利用方法に関する研究 (2017)
  • 著者名/発表者名: 髙橋宏義、鈴木崇広、虻川輝明、佐々木貴史、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成29年度化学系学協会東北大会
• [学会発表] アルミニウムアノード酸化の絶縁性に導電性高分子の密着性が及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 後藤武、白谷貴明、関口理希、黒澤大輝、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第34回ARS松島コンファレンス
• [学会発表] キャリア注入の立場から見たアルミニウム皮膜の絶縁性 (2017)
  • 著者名/発表者名: 髙橋宏義、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第34回ARS松島コンファレンス
• [学会発表] 導電性高分子と酸化被膜の間にかかる圧力がコンデンサの性能に与える影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 増子勝一、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第34回ARS松島コンファレンス
• [学会発表] アルミニウム集電体の不働態皮膜が水溶液酸素発生に及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第34回ARS松島コンファレンス
• [学会発表] ESR法によるマンガン酸リチウム活物質の電池性能予測 (2016)
  • 著者名/発表者名: 石川智士、本田アンドレイ、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第55回電子スピンサイエンス学会年会
  • 発表場所: 大阪市立大学学術情報総合センター(大阪府)
  • 年月日: 2016-11-10
• [学会発表] 3Dプリンターを使ったアノード酸化高電場機構ホッピングモデル教材の作成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 本田アンドレイ、赤間未行、関口理貴、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第33回ARS熱海コンファレンス
  • 発表場所: 伊豆山研修センター(静岡県)
  • 年月日: 2016-10-27
• [学会発表] 2V級水系リチウム電池における正極集電体金属酸化皮膜とバインダーの関係 (2016)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、本田アンドレイ、黒澤大輝、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第33回ARS熱海コンファレンス
  • 発表場所: 伊豆山研修センター(静岡県)
  • 年月日: 2016-10-27
• [学会発表] アルミニウムアノード酸化皮膜に粘土鉱物が接触した時の電気化学的挙動 (2016)
  • 著者名/発表者名: 白谷貴明、樋口翔太、関口理貴、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第33回ARS熱海コンファレンス
  • 発表場所: 伊豆山研修センター(静岡県)
  • 年月日: 2016-10-27
• [学会発表] The Effect on the Reaction Rate by the Binder Contact with the Cathode Active Material for 2V Class Water Based Lithium Ion Battery (2016)
  • 著者名/発表者名: D. Kurosawa, T. Ito, K. Tachibana, and T. Nishina
  • 学会等名: The Joint International Meeting of 230th Meeting of The Electrochemical Society, 2016 Fall Meeting of The Electrochemical Society of Japan, and 2016 Fall Meeting of The Korean Electrochemical Society
  • 発表場所: Hawaii Convention Center & Hilton Hawaiian Village
  • 年月日: 2016-10-02
  • 国際学会
• [学会発表] Analysis on Overvoltage Relaxation of Lithium Secondary Batteries after Current Interruption (2016)
  • 著者名/発表者名: T. Ito, K. Tachibana, T. Nishina, and T. Kawahira
  • 学会等名: The Joint International Meeting of 230th Meeting of The Electrochemical Society, 2016 Fall Meeting of The Electrochemical Society of Japan, and 2016 Fall Meeting of The Korean Electrochemical Society
  • 発表場所: Hawaii Convention Center & Hilton Hawaiian Village
  • 年月日: 2016-10-02
  • 国際学会
• [学会発表] Investigation on the High-Rate Recharging Mechanism in LiMn2O4 By Primary Particle Analysis (2016)
  • 著者名/発表者名: S. Ishikawa, T. Ito, K. Tachibana, and T. Nishina
  • 学会等名: The Joint International Meeting of 230th Meeting of The Electrochemical Society, 2016 Fall Meeting of The Electrochemical Society of Japan, and 2016 Fall Meeting of The Korean Electrochemical Society
  • 発表場所: Hawaii Convention Center & Hilton Hawaiian Village
  • 年月日: 2016-10-02
  • 国際学会
• [学会発表] Study of the Aluminum Anode Oxide Film and Cathode Material Interface of Conductive Polymer Aluminum Solid Electrolytic Capacitor (2016)
  • 著者名/発表者名: M. Sekiguchi, T. Ito, K. Tachibana, and T. Nishina
  • 学会等名: The Joint International Meeting of 230th Meeting of The Electrochemical Society, 2016 Fall Meeting of The Electrochemical Society of Japan, and 2016 Fall Meeting of The Korean Electrochemical Society
  • 発表場所: Hawaii Convention Center & Hilton Hawaiian Village
  • 年月日: 2016-10-02
  • 国際学会
• [学会発表] 2V級水系リチウムイオン電池の正極におけるバインダーの機能評価 (2016)
  • 著者名/発表者名: 赤間未行、黒澤大輝、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成28年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: いわき明星大学(福島県)
  • 年月日: 2016-09-10
• [学会発表] 導電性高分子分散液の乾燥条件と残留水分が固体アルミ電解コンデンサの性能に与える影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 増子勝一、仲島康平、、関口理貴、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成28年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: いわき明星大学(福島県)
  • 年月日: 2016-09-10
• [学会発表] 高速充放電マンガン酸リチウム電池に使うスラリー電極の最適設計 (2016)
  • 著者名/発表者名: 関根慧、石川智士、伊藤智之、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成28年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: いわき明星大学(福島県)
  • 年月日: 2016-09-10
• [学会発表] 粘土鉱物分散水溶性ゲルを使用した電池のアルミニウム酸化皮膜の抵抗低減のメカニズム (2016)
  • 著者名/発表者名: 白谷貴明、樋口翔太、関口理貴、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成28年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: いわき明星大学(福島県)
  • 年月日: 2016-09-10
• [学会発表] M2M通信技術によるIoTに注目した電池監視システムの開発および電気化学測定 (2015)
  • 著者名/発表者名: 伊藤智博、浜津貴大、本田敦哉、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第46回セミコンファレンス、第28回東北若手の会
  • 発表場所: ホテル千秋閣
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] 導電性高分子の接触がアルミニウムのアノード酸化皮膜の空間電荷層に及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 関口理希、木戸萌乃、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第46回セミコンファレンス、第28回東北若手の会
  • 発表場所: ホテル千秋閣
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] 2V級水系リチウム電池の充電過程における競合反応について (2015)
  • 著者名/発表者名: 黒澤大輝、小室直人、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第46回セミコンファレンス、第28回東北若手の会
  • 発表場所: ホテル千秋閣
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] リチウムイオン二次電池正極活物質の表面電荷が活物質内部のリチウム移動速度に及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 石川智志、仲島康平、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第46回セミコンファレンス、第28回東北若手の会
  • 発表場所: ホテル千秋閣
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] IoTを駆使した鉛蓄電池の劣化メカニズムの推定とバッテリーマネジメントシステムの最適化 (2015)
  • 著者名/発表者名: 浜津貴大、本田敦哉、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第46回セミコンファレンス、第28回東北若手の会
  • 発表場所: ホテル千秋閣
  • 年月日: 2015-12-04
• [学会発表] Development of the battery management system focusing on IoT by using machine-to machine communication. (2015)
  • 著者名/発表者名: Tomhiro Ito, Takahiro Hamatsu, Shinya Onodera, Kazuhiro Tachibana, Tatsuo Nishina
  • 学会等名: 第56回電池討論会
  • 発表場所: 愛知県産業労働センター ウィンクあいち
  • 年月日: 2015-11-11
  • 国際学会
• [学会発表] 導電性高分子アルミ固体電解コンデンサの等価回路について (2015)
  • 著者名/発表者名: 関口理希、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第32回ARS姫路コンファレンス
  • 発表場所: ニューサンピア姫路ゆめさき
  • 年月日: 2015-11-05
• [学会発表] 2V級リチウム電池の内部抵抗に正極集電体金属酸化皮膜が及ぼす影響について (2015)
  • 著者名/発表者名: 黒澤大輝、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第32回ARS姫路コンファレンス
  • 発表場所: ニューサンピア姫路ゆめさき
  • 年月日: 2015-11-05
• [学会発表] アルミニウムアノード酸化皮膜を使ったリチウム電池正極活物質の表面極性の簡便迅速評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 石川智志、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 第32回ARS姫路コンファレンス
  • 発表場所: ニューサンピア姫路ゆめさき
  • 年月日: 2015-11-05
• [学会発表] 炭素材料を使ったアルミニウムアノード酸化皮膜の絶縁性に対するカソード材料の影響評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 関口理希、木戸萌乃、加藤直貴、小野寺伸也、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成27年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: 弘前大学
  • 年月日: 2015-09-12
• [学会発表] 2V級水系リチウム電池の正極集電体の接触状態と性能の関係 (2015)
  • 著者名/発表者名: 黒澤大輝、小室直人、小野寺伸也、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成27年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: 弘前大学
  • 年月日: 2015-09-12
• [学会発表] 機器分析によるマンガン酸リチウムの固体表面極性の評価と電池性能 (2015)
  • 著者名/発表者名: 石川智志、佐々木貴史、加藤直樹、小野寺伸也、伊藤智博、立花和宏、仁科辰夫
  • 学会等名: 平成27年度化学系学協会東北大会
  • 発表場所: 弘前大学
  • 年月日: 2015-09-12