研究課題/領域番号 |
15K06694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 (2017-2018) 東北大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
吉崎 嘉一 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 研究員 (50393161)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 次世代エピゲノム継承 / 父親の高齢化 / 精子DNAメチル化 / 行動薬理学 / 超音波発声 / 言語コミュニケーション障害 / REST/NRSF / 神経発生 / GSEA解析 |
研究成果の概要 |
高齢の父親マウスの精子においてDNA低メチル化領域が高頻度に検出された。興味深いことに、そのDNA低メチル化領域には転写因子REST/NRSFの結合モチーフをもつことを見出した。同様に、高齢の父親マウス由来の胎児脳の網羅的な遺伝子発現解析においてもREST/NRSFの標的遺伝子群の発現変化が検出された。また、DNAメチル化阻害剤を投与した父親マウス由来の仔マウスは高齢の父親マウス由来の仔マウスと類似した行動異常が観察された。以上より、父親マウスの高齢化による精子のDNA低メチル化は仔マウスの行動異常に寄与しており、その分子病態基盤として神経分化制御因子REST/NRSFの関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
父親の高齢化はその子供に対して様々な疾患リスクを増大させることが報告されており、その分子病態としてDNA複製エラーに伴う精子のDNA変異が想定されてきた。本研究では、新たな可能性として加齢に伴う精子のDNAメチル化異常が疾患リスクを引き起こすことを見出した。さらに興味深いことに、高齢の父親マウスの精子および仔マウス脳に共通して転写因子REST/NRSFが中核的な役割を担うことを明らかにした。
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