研究課題/領域番号 |
15K06699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 大介 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (80588377)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 記憶 / CREB / キノコ体 / 回路 / オプトジェネティクス / in vivo イメージング |
研究成果の概要 |
私たちの脳は多様な神経細胞から形成されており、様々な外部刺激に対して様々に応答する。これによって多種多様な記憶を保存できるのだが、どの細胞で記憶形成が起こっているのか、解析を困難にする一因でもある。本課題ではショウジョウバエの嗅覚記憶をモデルとし、ある程度均一に活動しうる細胞集団をラベルし、記憶における役割・性質の解析を試みた。嗅覚記憶にはキノコ体と呼ばれる脳構造が必須であることが示されており、CREB活性を指標としてキノコ体のγ細胞を二集団に分類してみると、両者の活性バランスによって嫌悪記憶や報酬記憶の形成効率が変化すること、さらに両者が相互抑制性を持つことを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果として興味深いのは、CREBが神経活動のマーカーであり長期記憶に必須の因子と言われていたにもかかわらず、CREB活性の低い細胞がCREB活性の高い細胞と相補的な神経活動を行なっており、報酬記憶には必須の細胞群であったということです。その結果、キノコ体のγ細胞が哺乳類の扁桃体と類似しており、CREB活性によってその機能ユニットが二分化されるということを示します。本成果はショウジョウバエの記憶回路の基礎的な部分が種を超えて保存されていると期待され、ショウジョウバエの記憶研究の学術的意義を深めるものと考えられます。
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