研究課題/領域番号 |
15K06763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 杏林大学 (2016-2018) 公益財団法人東京都医学総合研究所 (2015) |
研究代表者 |
渡部 和彦 杏林大学, 保健学部, 教授 (30240477)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 運動ニューロン / 筋萎縮性側索硬化症 / TDP-43 / FUS / 組換えウイルス / プロテアソーム / オートファジー / 熱ショック応答 / 凝集体 / HSF1 |
研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)では神経細胞にリン酸化TDP-43蛋白を含む細胞質凝集体が出現するが,その変性メカニズムは依然として不明である.我々はヒトTDP-43を発現する組換えアデノウイルスをプロテアソーム阻害条件下で培養ニューロンや成体ラット・マウス運動ニューロンに感染発現させ,ALSに特徴的なリン酸化TDP-43を含む細胞質凝集体形成モデルを確立した.一方,熱ショック応答のマスター制御転写因子であるHSF1によりこの細胞質TDP-43凝集体形成が顕著に抑制されることを見出し.その下流で働くTDP-43凝集抑制分子の同定を目指している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALSモデル動物として,これまで多数のTDP-43遺伝子改変マウス,ラットが報告されているが,ヒトALSの病態,特にTDP-43凝集体形成を忠実に反映したものは殆ど知られていない.我々は組換えウイルスを用いた独自の培養系および成体マウス・ラットTDP-43凝集体形成モデルを確立し,粗大なTDP-43凝集体が細胞死を惹起し細胞間を伝播することを培養タイムラプス解析で明らかにした.近年,熱ショック応答関連分子によるTDP-43凝集体形成抑制作用が報告されているが,いずれも明瞭な凝集体形成モデルではなく,他の未知の分子を含め臨床応用を考える上で我々の実験モデルによる詳細な検討が必要である.
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