研究課題/領域番号 |
15K06811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
大倉 定之 日本医科大学, 医学部, 助教 (10731036)
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研究協力者 |
根岸 靖幸 日本医科大学, 微生物学・免疫学分野, 講師
丸山 基世 日本医科大学, 実験動物管理施設, 助教
清水 真澄 日本医科大学, 徴生物学・免疫学分野, 技術員
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | AIDS / HIV-1 / ヒト化マウス / ウイルス感染 / ウイルス / 自然免疫応答 / 感染 / 造血幹細胞 / 自然免疫 / 間葉系・間質系幹細胞 / 造血系幹細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では自然免疫細胞の再構築に主眼を置いたヒト化マウスを作製し、免疫不全ウイルス1型(HIV-1)が感染した直後のウイルスの動態および感染により誘導される自然免疫応答を解析した。 間葉系・間質系幹細胞と共培養した造血幹細胞を重度免疫不全マウスに移植することにより、両幹細胞がマウス骨髄内に生着し、皮膚上皮内にヒトランゲルハンス細胞が認められるなど、自然免疫が再構築された。経直腸接種では単層円柱上皮が始まる部位から絨毛数個から十数個分の直腸組織に感染が強く認められ、ウイルス粒子の一部は接種後3時間以内に組織内に取り込まれた。現在、感染細胞の特定およびその周辺に集積する免疫細胞を解析している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AIDSは世界で毎年数千万人もの新規患者が出る新興感染症で、日本では先進国で唯一患者数が増え続けているが、根本的な治療方法はまだ開発されていない。本研究では、粘膜および皮膚内の自然免疫のヒト化を強化したマウスを確立し、AIDS病態における異常な免疫活性化とそれに続く免疫不全を誘発する原因を自然免疫の観点から探求した。少なくとも経直腸感染では感染後6時間以内にCD4陽性細胞の近傍にウイルスが認められ、ウイルスの体内への侵入は従来考えられていたよりも早いことが明らかとなった。本研究が今後、HIV-1感染がAIDSという病態を引き起こすメカニズムを解明し、早期治療方法の開発に繋がると期待している。
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