研究課題
基盤研究(C)
モデル植物シロイヌナズナと同属の野生植物であるハクサンハタザオを対象に、日本各地から採取した複数個体を用いて、各環境に対して空間的に変異する適応遺伝子を網羅的に探索することを試みた。まずはじめに、採取した個体の全ゲノムデータから、集団構造を考慮に入れたゲノムワイド関連解析により適応遺伝子を明らかにした。加えて、その適応遺伝子の対立遺伝子の分布データと採取地点付近における環境データを用いて、地理情報システム上でモデル化をおこない、将来の環境下における分布を予測した。さらにはモデル植物とは遠縁の植物を用いて、ハクサンハタザオにおける研究アプローチが適用できるかを試みた。
広域的な分布を持つ生物種は、時間的に変動する多様な環境に対して、局所的に適応することで分布範囲を拡大させてきたと考えられる。これまで、このような環境適応を担う遺伝子を直接解析することは、技術的に大きな困難を伴っていた。しかしながら本研究では、近年になって広く普及した次世代シーケンサーを用いて大量のDNA配列を解析することで、同一種内の複数個体の全ゲノム解読をおこなった。また、高性能でなおかつ安価な計算機を用いることで、大量のDNA配列データ解析と将来予測のための統計モデル解析から、適応遺伝子に基づく分布予測をおこなった。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) 図書 (1件)
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