研究課題/領域番号 |
15K06929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 剛 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (80302595)
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研究分担者 |
東 淳樹 岩手大学, 農学部, 講師 (10322968)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生息地評価 / 分布北限 / 高次捕食者 / サシバ / 里山景観 / ネズミ / カエル / 分布境界 / 餌生物 / 地理的差異 / 猛禽 / ノスリ / 生息地評価モデル / ハタネズミ / トウキョウダルマガエル / 転用可能性 |
研究成果の概要 |
里山景観の高次捕食者サシバを対象に、その分布境界に位置する東北北部において、景観構造に加え、同じ捕食者である他の猛禽類や食物の分布という生態学的要因も含めた、サシバの分布制限を説明する生息地評価を行なった。具体的には、東北北部と関東北部を対象に、猛禽類サシバとノスリの主要な食物となるネズミ類の生息密度や空間分布を明らかにするための調査を実施するとともに、協力者よりサシバの繁殖期データ、他の主要な食物であるカエル類のデータ収集も行い、これらを統合した解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少種保全等を目的とした生息地モデルは多いが、気候帯が大きく異なる複数地域にまたがる生息地モデル、とくに高次捕食者の広域にわたる生息地モデル構築の試みは限られている。私たちは、日本の伝統的な里山景観の象徴とされる高次捕食者サシバの国土全域にわたる生息地モデルの構築の第一歩として、研究の遅れていた分布北限での生息地モデルの構築に成功した。その学術的価値として、餌生物の種プールのちがいが、高次捕食者の生息地モデルの地理的差異をつくりだす要因であることを示した点が上げられる。社会的意義として、生物多様性が高い日本の里山景観の保全が、全国一律の形で進めることへの明確な警鐘となる。
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