研究課題/領域番号 |
15K06933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
伊東 明 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (40274344)
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研究協力者 |
名波 哲
松山 周平
渡中 実里
特 努恩
坂口 温子
山口 陽子
荻田 尚希
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 外来種 / 保全 / 進化 / 植物 / タンポポ / エピジェネティック変異 / 雑種形成 / 雑種 / 環境 / 生態学 |
研究成果の概要 |
無性生殖で殖える外来植物セイヨウタンポポの分布拡大における、形質可塑性、適応進化、エピジェネティック変異、雑種形成の影響を調べた。同じ緯度の個体は遺伝的に類似していたこと、異なる緯度の個体は異なる発芽・開花特性を示したことから、形質可塑性より適応進化が重要であることが示唆された。同じクローンの個体を高温で栽培したところエピジェネティック変異が増加し、変異が次世代に伝わったため、エピジェネティック変異の寄与も否定できなかった。様々な地域のセイヨウタンポポ集団と雑種タンポポ集団の遺伝的多様性に違いは見られず、雑種形成が地域集団の遺伝的多様性を増加させた証拠は得られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セイヨウタンポポは世界中に分布を広げた侵略的外来植物である。無性生殖で殖える侵略的外来植物はセイヨウタンポポ以外にも多いため、セイヨウタンポポの分布拡大メカニズムの解明は、外来植物の対策に有意義である。本研究で、前適応とエピジェネティック変異の両方がセイヨウタンポポの分布拡大に貢献している可能性が示唆された。雑種形成の影響は未確定だが、他の無性生殖の侵略的外来植物でも同様のメカニズムが働いている可能性があるため、さらに調査を進めて有効な分布拡大の制御方法につなげる必要があるだろう。
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