研究課題
基盤研究(C)
本研究は、両生類の新興病原体であるカエルツボカビ(Bd)が在来種に与える影響を宿主と寄生体の双方を解析・評価し「なぜ日本の両生類は死なないのか」その機序解明を目的とする。その結果、ITS-1領域の違い基づくBdハプロタイプごとに、その形状、増殖態度および病原性が異なり、国内では弱毒性Bdを主流とした多種類のハプロタイプのBdが自然界で維持されていることを明らかにした。免疫抑制モデルを用いた感染実験で、一過性の不顕性感染であったことから、在来種のBd抵抗性には免疫以外の生体防御機構も働いている可能性が示唆された。また、ツボカビ症でみられる電解質の変化は皮膚の水透過性異常に起因するものと推察した。
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