研究課題/領域番号 |
15K07003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
佐伯 和彦 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (40201511)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 菌体外分泌系 / 転写活性化因子 / 根粒共生 / 転写因子 / 菌体外分泌装 / 広域宿主ベクター / ゲノム編集 / 菌体外分泌装置 |
研究成果の概要 |
病原細菌が宿主細胞へ病原因子を注入する装置と蛋白質毒素として発見された3型分泌系は、共生菌である根粒菌にも存在する。本研究では、分泌装置の基部を除いて植物病原菌の系とさえ低い保存性しか示さない根粒菌3型分泌系の機能発現の解明に取り組んだ。 第1に、3型分泌系の転写活性化因子であるTtsIによる発現調節の標的の範囲を解析し、新たな標的を同定した。第2に、レポーター蛋白質との融合により分泌活性および転写誘導の迅速定量法の確立を試みた。第3には、分泌系遺伝子クラスター近傍に存在する遺伝子の分泌活性への必要性を調べた。並行して、人為誘導可能な根粒菌用発現ベクターならびに遺伝子破壊法の改良を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
根粒菌の3型分泌系では、分泌装置の主要構成物(内膜リング構成物)においては動植物の病原菌の3型分泌系と類似性を示すものの、動物病原菌の系で知られている分泌シャペロンの相同物は見つかっておらず、分泌機能の発現や制御については知見が限られていた。本研究では、ミヤコグサ根粒菌を用いて3型分泌系の転写活性化因子であるTtsIの標的配列の検出と菌体外分泌活性を総合して、分泌活性に必須ではないもののTtsIにより発現する遺伝子の制御配列を同定した。これらに加えて、根粒菌以外のグラム陰性細菌でも利用可能な新しい発現プラスミド群を構築したことは、関連分野の進展に寄与するものと信ずる。
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