研究課題/領域番号 |
15K07036
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 摂南大学 (2016-2018) 京都産業大学 (2015) |
研究代表者 |
井尻 貴之 摂南大学, 理工学部, 講師 (20629620)
|
研究分担者 |
山本 正道 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (70423150)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 卵細胞 / 精子 / ATP / ライブイメージング / エネルギー代謝 |
研究成果の概要 |
アデノシン三リン酸(ATP)は生体内の様々な反応にエネルギーを供給する分子である。 蛍光ATPプローブを利用したライブイメージング等により、ツメガエルの卵成熟過程におけるATPの振る舞いの一端を理解することができた。ツメガエルの卵母細胞内ではATP産生のためにミトコンドリアにおける反応だけでなく細胞質における反応も働いており、また卵核胞崩壊後にATPが減少するのはATPがタンパク質のリン酸化に使われるからであることがわかった。 精子が卵と受精するためには受精能を獲得する必要があるが、生物発光を利用したATPアッセイにより、受精能を獲得したマウス精子ではATP量が約3割減少することが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、日本を含む先進国の夫婦の6組に1組が不妊といわれており、不妊症の割合は増加している。本研究では、卵成熟や精子の受精能獲得の過程でのATPの変化に関する知見が得られ、将来ATPに着目した不妊症の診断や治療への応用が期待される基礎データを提供することができた。 両生類は水棲動物と陸棲動物の境界、さらには体外受精と体内受精の境界に位置する動物である。本研究でツメガエルの卵成熟には細胞質での解糖系の反応も働いていることがわかり、ツメガエルは進化的関係を理解する上で重要なだけでなく、生殖細胞の性質をエネルギー代謝の観点から理解する上でも貴重なモデルとなり得ることが示された。
|