研究課題/領域番号 |
15K07151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・行動
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
鈴木 知彦 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (60145109)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アルギニンキナーゼ / 酵素の局在 / 基質阻害メカニズム / プレニル化 / ミリストイル化 / RNAi / 基質阻害の速度論 / ゾウリムシ / 繊毛運動 / Paramecium |
研究成果の概要 |
P. tetraureliaの4種類のアルギニンキナーゼ(AK1-4)の遺伝子を単離し,リコンビナント酵素の活性を決定した.AK1,AK2,AK4はミカエリス・メンテン型の酵素反応を示したが,AK3は典型的な基質阻害を示した.この阻害は,酵素基質複合体ESに基質が付加したSES複合体が形成されることが要因であった.無細胞タンパク質合成系を用いてAK3を合成しPMF分析した結果,AK3は実際にプレニル化されることが判明した.ウェスタンブロット法によりAK3は繊毛に局在していることも分かった.食餌RNAi法によりAK1とAK3をsilence化すると,繊毛虫の遊泳速度が有意に半減した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命活動における酵素の局在化は,生理機能の維持に重要な役割を果たしている.この局在化が妨げられると酵素は本来の行き場を失う. 我々は,繊毛虫Tetrahymenaのアルギニンキナーゼ(AK)が,N末端のミリストイル基を介して繊毛膜に局在していることを明らかにした.一方で,繊毛虫Parameciumでは事情が大きく異なる.後者のAKはN末のミリストイル化シグナル配列を欠き,代わりにC末端にプレニル化シグナル配列を持っていた.つまり,両者は全く異なる方法でAK酵素を繊毛膜に局在させている可能性が高い.この研究では,繊毛虫AK酵素の局在化メカニズムの多様性を明らかにし,生理機能との関連性を探る.
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