研究課題/領域番号 |
15K07203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
山本 節子 (鈴木節子) 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70456622)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 小笠原諸島 / 種分化 / 開花フェノロジー / 生殖隔離 / 固有種 / エコタイプ / 生物多様性 / 適応放散 / 希少種 / 海洋島 |
研究成果の概要 |
母島列島のオオバシマムラサキは生育環境に応じて4つのエコタイプに分化していることが分かった。エコタイプ間で開花フェノロジーのずれの程度に違いがあり、ずれが大きいほど交雑率が下がること、交雑率が低いエコタイプは遺伝的分化の程度が大きいことが明らかとなった。湿性型と乾性型のエコタイプを用いて水分条件を変えた栽培実験では、苗の成長と水分要求性には局所適応が生じていた。栽培実験で用いた苗の開花調査を4年間行ったが、水分環境により開花期がずれることはなく、開花期の表現型可塑性により生態的種分化が促進された可能性は示唆されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分類上、母島列島にはオオバシマムラサキ1種のみが分布するとされてきたが、それぞれの環境に応じて4つのエコタイプに分化していることが明らかとなった。また、エコタイプ間の開花フェノロジーの違いが、交雑率の低下を通じて遺伝的分化を拡大させている可能性が示唆された。進化の実験場と言われる海洋島において、今まさに種分化が生じつつある現象を捉えることができた。
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