研究課題/領域番号 |
15K07229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
牧口 祐也 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (00584153)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 代替繁殖戦略 / サクラマス / 精子運動 / 精子競争 / 体腔液 / 受精 / 乱婚 / サケ科魚類 / 生活史二型 |
研究成果の概要 |
サクラマスの雌が乱婚から得られる利益を検証する目的で、卵を受精させる雄の数または生活史タイプ(降海型または残留型)を変えて受精卵の発眼率との関連性を調べた。サクラマスのみの場合やヤマメのみの場合よりもサクラマスとヤマメ両方存在する方が発眼率は有意に高くなった(Tukeyの多重比較、P<0.05)。本研究の結果より、サクラマスの雌はヤマメとの乱婚によって発眼率が上がるという間接的利益を享受していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では精子速度が精漿や体腔液などの生体由来の成分に影響を受けることを明らかにした。精子運動性能、特に精子遊泳速度が雄の繁殖成功に大きな影響を与える要因として考えられて来た(Gage et al., 2004)。しかし、過去に測定された魚類の精子遊泳速度は河川水または海水などの無機的な溶媒を用いたものが大半であった。体外受精を行う魚類の受精環境では競争雄の精漿や雌の体腔液が多くの場合存在しており、これまで測定されてきた精子速度とは異なる可能性がある。本研究課題は、精漿が雄の繁殖成功に寄与する可能性に着眼している点が独創的であり行動生態学研究に新しい知見をもたらすことが期待される。
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