研究課題/領域番号 |
15K07296
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸科学
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中村 郁子 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教 (40585858)
|
研究分担者 |
筧 雄介 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 特任助教 (50636727)
|
研究協力者 |
嶋田 幸久
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 二倍体イチゴ / 植物ホルモン / 果実発達 / ブラシノステロイド / 生合成阻害剤 / 矮性 / 雌性不稔 |
研究成果の概要 |
本研究では植物ホルモンの一つであるブラシノステロイド(BR)について、二倍体イチゴを用いてイチゴ果実の着果から発達の過程における役割を解析した。BRはイチゴにおいてはそれ自体による単為結果誘導能は持たないことがわかった。BR生合成阻害剤を投与した個体では果実の長径方向の発達が阻害され、BRを投与した果実では長径方向の発達が促進された。これらの表現型が見られるのは発達中期の白い実のステージ以降であったことから、BRは果実の発達において後半の長径方向の肥大に関与していることが明らかになった。さらに阻害剤処理区では雌性稔性低下が見られたことから、現在この原因について解析を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究結果により、BRは単為結果を誘導する能力はないことが示唆されたが、遺伝子の発現と形態の解析から着果前後の発達に重要であることが初めて示された。今後の研究によりBR欠損により雌性稔性の低下する原因が特定できれば、着果不良が原因によってはBR投与により改善できる可能性が示された。また、BRは果実発達後期の長径方向の発達にも関与することが示唆され、さらに、BRにより通常の受粉により発達した果実よりも肥大が促進されたことから、大粒イチゴを生産する際にBRが有用である可能性を示した。今後は我々が通常食している8倍体品種における応用研究が期待される。
|