研究課題/領域番号 |
15K07350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 東京農業大学 (2017-2018) 埼玉大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
朝井 計 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (70283934)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 細胞死 / 定常期 / 転写開始制御 / 自己溶菌 / 細胞膜 / 細胞壁溶解 / DNA損傷 / 溶菌 |
研究成果の概要 |
細菌細胞の生活環において、定常期は、対数増殖停止後の、細胞活動を停止した状態と考えられていた。枯草菌の転写開始因子の一つシグマIタンパク質を破壊すると、増殖に影響しないが、定常期に細胞死を誘発したことから、定常期においても、転写による遺伝子発現を伴う、積極的な細胞維持の機構があることが判明した。 また、植物親油性香気成分中の、ある種のセスキテルペン化合物が、大腸菌には効果が弱いが、対数増殖期だけでなく定常期においても強く枯草菌細胞を溶菌させる顕著な活性を有することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで細菌細胞では対数増殖に着目した研究が主であったので、定常期の生理状態、増殖、さらにグラム陽性細菌について研究した本課題は、学術的にも意義あるものである。 細菌細胞を用いた物質生産は産業界で徴用されているが、活発に代謝している細胞の増殖に応じて、目的産物を発現させる方法が主である。定常期の代謝状態を利用して物質生産することができれば、増殖に費やすエネルギーを物質生産のみに効率よく転化することが可能である。多くの抗生物質は増殖阻害を標的としているが、定常期の状態で病原性を発揮する細菌もあるので、定常期細胞に特徴的な機構を標的とした抗生物質の開発にも本研究は有効である。
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