研究課題/領域番号 |
15K07381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
門倉 広 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70224558)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ジスルフィド結合 / 哺乳動物 / 膵臓 / 分泌タンパク質 / 小胞体 / PDI / 物質生産 |
研究成果の概要 |
ジスルフィド結合の形成は、分泌タンパク質の立体構造形成に極めて重要である。哺乳動物細胞の小胞体内には、ジスルフィド結合形成に関わると予想されるPDIファミリータンパク質が20種類存在している。本研究では、これらの酵素のうち、膵臓で特異的に発現しているが機能は不明だった、PDIpの基質候補タンパク質をマウス組織から網羅的に同定した。また、PDIpには消化酵素エラスターゼの前駆体の凝集体形成を抑制する働きがあることを発見した。更に、小胞体ストレスセンサーIRE1αは、膵β細胞でPDIファミリータンパク質の発現量維持に働いており、その機能はインスリンの効率良い立体構造形成に必要であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、私達は、膵臓で作られる消化酵素のうちのエラスターゼと呼ばれるタンパク質分解酵素が正しい立体構造に折り畳まれる過程で必要な新規の因子PDIpを発見しました。マウスの膵臓を調べたところ、PDIpは、エラスターゼ以外にも、トリプシン、キモトリプシン、α-アミラーゼなど膵臓で作られる様々な消化酵素に作用することが分かりました。よって、これらの消化酵素が正しい立体構造に折り畳まれる過程でもPDIpは働いている可能性があります。本研究から得られる知見は、将来的には、膵臓に関連する病気の原因の解明やヒト由来の消化酵素を微生物や動物細胞の培養によって生産させる際に役立つと期待されます。
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