研究課題/領域番号 |
15K07434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
西山 和夫 宮崎大学, 農学部, 准教授 (40164610)
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研究協力者 |
菅本 和寛 宮崎大学, 工学部, 准教授 (10274771)
山崎 正夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (80381060)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ニトロオレイン酸 / 抗がん作用 / 細胞増殖 / 細胞遊走 / 親電子性物質 / がん細胞 / 増殖抑制 / ニトロ化脂肪酸 / 細胞増殖抑制 / 細胞死誘導 |
研究成果の概要 |
ニトロオレイン酸の抗がん作用をがん細胞の増殖とがん細胞の遊走に対する作用を指標として検討した。9-ニトロオレイン酸は濃度依存的にヒト膀胱がん細胞T-24の生細胞数を低下させ、10μM以上では有意に低下させた。50μM以上では細胞死の誘導が認められた。これは抗ガン作用が知られているスルフォラファンと同程度の活性であった。一方、9-ニトロオレイン酸は10μM以下の濃度では濃度依存的にT-24細胞の遊走を促進し、10μMでは有意な促進作用が認められた。スルフォラファンもT-24細胞の遊走に対し、同様の作用を示した。親電子性物質のがん細胞に対する作用については、今後より詳細な検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんの発生や転移には慢性的な炎症が関与している。不飽和脂肪酸と酸化窒素化合物の反応で生成するニトロ化脂肪酸が抗炎症作用を示すことが報告されており、その作用に親電子性が関与していることが示唆されている。親電子性物質には抗炎症作用のみならず抗がん作用を示すものが多いが、ニトロ化脂肪酸のがん細胞に対する作用に関する研究は行われていなかった。本研究では、9-ニトロオレイン酸が、がん細胞の増殖を抑制するが、条件によっては、がんの転移に関係する細胞の遊走を促進することを明らかにすることにより、ニトロ化脂肪酸を含めた親電子性物質のがん細胞に対する作用については、さらに詳細な検討が必要であることを提示した。
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