研究課題/領域番号 |
15K07518
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
山根 千弘 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (70368489)
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研究分担者 |
湯口 宜明 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (00358300)
上田 一義 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 名誉教授 (40223458)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 再生セルロース / セルロース / 動的粘弾性 / ガラス転移 / 高輝度放射光 / 再生繊維 / 水 / 有機溶媒 / フィブリル化 / 分子動力学 / ミクロフィブリル / 親水性 / ギニエ / 構造形成 |
研究成果の概要 |
再生セルロースが極めて水に影響を受けやすいことを構造形成メカニズムと動的粘弾性から明らかにした。セルロース分子の構造形成過程を高輝度放射光で追跡したところ、まずグルコースの疎水性平面が接近し分子シートができるとともに、それが積層して表面が親水性の初期構造ができることを確認した。 セルロースの動的粘弾性の水分率依存性を調べたところ、水分率40-60%の時、動的粘弾性のピークが現れ、ガラス状態からゴム状態へ転移することを明らかにした。湿潤状態での分子運動を抑制することが、コットンギャップを埋めるキーポイントとなろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生セルロースは水に極めて影響を受けやすい。これは親水性の結晶面が表面に現れているからである。しかしそのような構造が形成される機構は不明であるし、水に濡れた状態のセルロース分子の運動状態も定かではない。もしこれらが解明されれば、再生セルロースの水の影響を制御できるかもしれない。 一方、近い将来コットンの需要と供給に大きな差(コットンギャップ)が生じることが懸念されている。これは綿畑の不足などにより、綿の供給が限界に近付いているためである。もし、再生セルロースの水の影響が制御され、コットンギャップを埋めることができれば、莫大な量の繊維市場が開け、日本が再び世界一の繊維生産国になることも夢ではない。
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