研究課題/領域番号 |
15K07549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
淀 太我 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (00378324)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 炭素・窒素安定同位体比分析 / 外来魚 / 食物網 / 河川中流域 / 河川性魚類 / 混合モデル / 消化管内容物 |
研究成果の概要 |
個体の長期的な食性を解析できる炭素・窒素安定同位体比分析を用いて河川中流域3地点の魚類群集の食物網構造を解析した。当初予想していた,複数種からなる資源分割は認められなかった。種単位でみると,アユの出現に伴いオイカワの食性が劇的に変化した。また,上流2地点では遊泳魚の炭素同位体比が底生魚より低く,これは陸生昆虫への依存度の違いと考えられた。最下流地点ではその傾向は認められなかったが,それは餌の炭素同位体比の変異が小さかったためと考えられた。また,国内外来魚オウミヨシノボリと在来魚カワヨシノボリの餌をめぐる競合が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで主として目視観察によって,渓流域や飼育実験下の限られた条件下で行われてきた,魚種でなく個体に着目した餌利用研究について,安定同位体比分析を用いることで,多数の魚種が生息し,規模や透明度から目視観察が難しく研究が進んでこなかった河川中流域での解析に成功した。本邦では河川中流域の同位体比分析による食物網構造自体知見に乏しく,学術的意義は大きい。また,国内外来魚の餌の競合による影響について,視覚的にわかりやすく提示することができ,理解の得られにくい国内外来魚問題の啓発手法として有効と考えられる。
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