研究課題/領域番号 |
15K07578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
足立 亨介 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 准教授 (00399114)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | イカ類 / 卵膜膨張 / 輸卵管腺 / 抱卵腺 |
研究成果の概要 |
イカの卵は受精後に卵塊と呼ばれる粘稠な袋内ですごし、孵化までに卵径が約2倍にも拡大する(卵膜の膨張)。この現象は正常発生に必須であり、卵塊中の成分の作用を受けて卵内の浸透圧が変化することで引き起こされると考えられてきたが、詳細は長く不明であった。本研究によって卵塊の分泌組織である輸卵管腺中から同現象を誘発する可能性のある因子を数候補にまで絞り込むことが出来た。また、同現象は卵内の無機イオン濃度の上昇によって浸透圧が上昇し、アクアポリンを介した水分子の卵膜上の輸送することで引き起こされることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵膜の膨張は主要なイカ類では普遍的に見られる現象である。また卵塊の分泌組織である輸卵管腺はその重要性に関わらず、生物学的・生化学的機能はほとんど明らかにされてこなかった。本研究によって輸卵管腺の主成分であるムチンを除去した画分を用いた実験により卵膜を膨張させる因子をある程度絞り込むことが出来た。また、同現象は卵内の無機イオン濃度の上昇によって浸透圧が上昇し、アクアポリンを介した水分子の卵膜上の輸送することで引き起こされることがはじめて示唆された。長年不明であったイカ類の卵膜膨張の物理化学的メカニズムの端緒が明らかになったことに本研究の学術的意義がある。
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