研究課題/領域番号 |
15K07751
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
|
研究機関 | 酪農学園大学 (2016-2018) 北里大学 (2015) |
研究代表者 |
堀 泰智 酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (20406896)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 心不全 / 心臓線維化 / 交感神経受容体 / β3受容体 / 心臓線維芽細胞 |
研究成果の概要 |
交感神経受容体(AR)にはαとβのサブタイプがあり、β-ARには3つのサブタイプが存在している。この内、心血管系におけるβ3-ARの局在が明らかとなり心不全の病態との関連性が注目されている。本研究では、左心室におけるβ3-ARの発現量は極めて少なかったが、心臓線維芽細胞では発現が確認された。また、β3-AR 作動薬は心臓線維芽細胞のp44/42 MAPK (pERK1/2)およびpCREB発現量を増加させたが、β3-AR阻害薬はこれらを有意に抑制した。この結果は、β3-ARはERK1/2ならびにCREBを介して細胞内シグナルを伝達していることを示唆している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに心臓線維芽細胞におけるβ3-ARの局在は知られておらず、β3交感神経受容体(AR)を介した心筋線維化のメカニズムは未知のままである。 本研究では、これまで知られていなかった心臓におけるβ3交感神経受容体(AR)の局在を明らかにし、心臓線維芽細胞における細胞シグナル経路の一端を解明することができた。これらのことはβ3-ARが心不全患者における心臓線維化の進行に関わっていることを示唆しており、β3-ARの抑制を介した心不全治療の可能性が期待される。今後は心臓線維芽細胞におけるβ3-ARとリモデリングに関する機能解析を行い、β3-ARと心臓線維化の関係を解明する必要がある。
|