研究課題/領域番号 |
15K07862
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
栗山 正巳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (40411087)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 触媒反応 / 重水素 / パラジウム / ニッケル / N-ヘテロ環状カルベン / 芳香族 / アルケン / 遷移金属 / カルベン |
研究成果の概要 |
新たに開発した非対称型配位子の適用を鍵として、精密性と効率性を兼ね備えた触媒的重水素導入法の開発に成功した。塩化アリールを基質とする場合には、かさ高い非対称型配位子とパラジウムによる触媒系が有効であり、多様な官能基や複素環の共存下において目的とする重水素化体を収率良く得ることが可能である。また、本手法により生物活性物質を基質に用いてグラムスケールで重水素導入を実施することにも成功した。さらに、天然に豊富に存在するフェノール類の誘導体を基質として、地殻埋蔵量の多いニッケルに新規非対称型配位子を適用することにより、精密性と効率性に加えて経済性にも優れた触媒的重水素導入を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに報告されてきた重水素導入法は、薬物動態解析への応用を主たる目的としており、複数の重水素を効率よく導入することに優れている。しかし、反応点の制御や重水素化率については改善の余地が残されており、精密導入が求められる医薬品分子の合成においては新たな手法の開発が望まれていた。本研究において開発に成功した触媒的重水素化法では、極めて優れた重水素化率で分子の特定位置に重水素を選択的に導入することが可能である。重水素化分子の精密構築が容易になることにより、重水素同位体効果を活用した新薬創成のさらなる発展が期待される。
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