研究課題/領域番号 |
15K08062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境・衛生系薬学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
近藤 一成 国立医薬品食品衛生研究所, 生化学部, 部長 (40270623)
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研究協力者 |
中村 公亮
加藤 怜子
坂田 こずえ
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | スギヒラタケ / 急性脳症 / アポトーシス誘導因子 / アポトーシス / AIF / 食中毒 / 細胞死 / 担子菌 / 脳症 / きのこ |
研究成果の概要 |
本研究ではAIFの核内での役割を明らかにする目的で、核移行できないミトコンドリア局在型AIFのみを持つ変異細胞株を樹立AIFの未知の役割や細胞機能を明らかにするために、細胞増殖と細胞分化の過程を解析したところ、変異細胞では細胞増殖が顕著に減少するほかに、神経様突起形成がMAPKリン酸化が野生型と同様に起きるにもかかわらずほぼ完全に阻害された。関与遺伝子の解明のため、DNAマイクロアレイ解析した結果、EG-R, EGR-1, c-fos, HSP70などの発現が著しく低下、AIFはこれまで知られている機能のほかに、細胞増殖や神経分化など多くの遺伝子発現制御に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、食中毒で急性脳症により19名の死者を出したスギヒラタケきのこの原因物質とその作用メカニズム、急性脳症との関りの解明を目指すものである。これまでに、細胞毒性成分として単離した脂肪酸が新規細胞死経路により細胞を死に至らしめることを明らかにし、その制御分子AIFはこれまで知られていない機構で細胞の維持に関わっていること、および関与する遺伝子群を推定した。本研究の成果は、食中毒原因解明だけではなく、AIFにより多様な遺伝子発現調節機構への関与の結果は今後神経難病の原因を考えるうえでも極めて重要な知見となると考えられる。
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