体内時計機構を利用し乳癌幹細胞の動態を制御する、 新規癌治療法の開発

• 研究課題/領域番号: 15K08098
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 医療系薬学
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 松永 直哉 (門田直哉) 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (10432915)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 難治性乳癌 / TNBC / 体内時計 / 操作 / 乳癌幹細胞 / 癌 / 炎症

研究成果の概要

本研究は“体内時計機構をコントローラーとして乳癌幹細胞の動態を制御し癌治療する”新規治療法の開発を目指した。本研究の結果、乳癌幹細胞のマーカーであるALDH活性に日内リズムが認められ、これらリズムは癌幹細胞以外の細胞から分泌されるWNTタンパク質により転写レベルで制御されていた。これらALDH活性の日内リズムを指標にALDH活性阻害剤を投与すると癌の増殖転移が抑制された。また、癌幹細胞では体内時計機構が破綻しており、その破綻は乳癌幹細胞特異的なマイクロRNA発現のパターンが影響を及ぼしていることが明らかになった。本研究成果は、難治性の乳癌の新たな治療法につながるものと期待できる。

研究成果

• [雑誌論文] Optimized dosing schedule based on circadian dynamics of mouse breast cancer stem cells improves the anti-tumor effects of aldehyde dehydrogenase (2018)
  • 著者名/発表者名: Naoya Matsunaga, Takashi Ogino, Yukinori Hara, Takahiro Tanaka, Satoru Koyanagi, Shigehiro Ohdo
  • 雑誌名: Cancer research 巻: X
  • 査読あり
• [学会発表] 転写因子に着目した難治性乳がんの新規治療法の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 荻野敬史、松永直哉、原幸稔、渡邊美弥子、田仲孝広、吉種光、深田吉孝、小柳悟、大戸茂弘
  • 学会等名: 136回 日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-28