研究課題/領域番号 |
15K08158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅彦 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70270486)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 細胞接着 / 細胞骨格 / 癌転移 / 糸球体上皮 / ZO-1 / ZO-2 / ARHGEF11 / 上皮 / 癌細胞転移 / EMT / E-cadherin / タイトジャンクション / 腎糸球体上皮 / 上皮細胞 / 腫瘍形成 / スプライシング |
研究成果の概要 |
癌が転移性となる際の細胞間接着喪失と細胞骨格再編成に、ARHGEF11のスプライシング変化が関与することを見いだした。転移性癌細胞ではexon38を含む分子が発現し、ZO-1への結合が失われていた。転移性癌細胞での発現をなくしたところ浸潤能低下と形態変化が起き、腫瘍形成能も抑制されたことから、悪性化との関連が予想される。 一方、ZO-1の類似分子ZO-2を腎糸球体上皮で欠損するマウスを作製した結果、ZO-1欠損のような異常は生じなかった。しかし、両分子を同時に欠損させた場合ZO-1欠損よりも糸球体上皮の変性や蛋白尿・生存率が悪化した。したがって、ZO-2は補助的役割を果たしていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞接着・細胞骨格が変化する際の分子機構については、構成分子の発現を調べることで論じられることが多かった。しかし、インターフェース分子のsplicing変化が上皮細胞の表現系転換に関与するという本研究の知見は、発現レベルのみならずsplicing解析も重要であることを示している。また、splicing patternが癌の進行度合いを予測する診断マーカーとなりうる可能性も提示するものである。 一方、従来ZO-1とZO-2は相補的とされ、疾患解析等においてはZO-1のみを分析する事例が多かった。本研究は、これら分子の働きは臓器によって異なりZO-2についても解析を行う必要性あることを示唆している。
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