研究課題
基盤研究(C)
BLT2の上皮バリア機能における役割を調べた。アトピー性皮膚炎モデル:BLT2欠損マウスでは、経皮水分蒸散が亢進し、経皮的免疫応答が亢進した。BLT2は、Gαiタンパク質-p38 MAPK依存的にクローディン4の発現を上昇させ、上皮バリア機能を亢進させた。急性肺障害モデル:BLT2欠損マウスは、肺炎球菌毒素ニューモライシン(PLY)に対して感受性が高く急性致死となる。BLT2欠損マウスでは、システニルロイコトリエン依存的に気道抵抗値・血管透過性が上昇していた。12-HHT産生を阻害するNSAIDsもまたPLYによる致死率を上昇させた。CysLT1受容体拮抗薬の投与はこれらの個体死を回避させた。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は世界中で広く使用されているものの、効能や副作用の発現メカニズムについては不明な点が多い。NSAIDsがシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することで多数の生理活性脂質の産生が同時に抑制される為である。本研究において、BLT2欠損マウスで観察されたPLY依存性の個体死が、野性型マウスへのNSAIDs投与でも観察されたことから、NSAIDsが肺炎致死の増悪因子となることを示した。更にこの個体死がCysLT1受容体拮抗薬の前投与で回避できたことから、気管支喘息治療薬として認可されているCysLT1受容体拮抗薬が肺炎球菌による肺炎治療へ応用できる可能性を示した。
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