生体成分組成の解析に基づくAAアミロイドーシス発症の分子基盤の解明

• 研究課題/領域番号: 15K08436
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験病理学
• 研究機関: 神戸薬科大学
• 研究代表者: 田中 将史 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (40411904)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: アミロイドーシス / 血清アミロイドA / 高密度リポタンパク質 / グリコサミノグリカン / ペプチドライゲーション

研究成果の概要

AAアミロイドーシス発症には血清アミロイドA（SAA）の血中濃度上昇のほか、SAAと他の生体成分との相互作用が寄与する。しかしながら、これら相互作用と疾患の発症とを直接結びつける分子基盤は不明であった。本研究では、グリコサミノグリカンや高密度リポタンパク質（HDL）の構成脂質が同症の発症に与える影響を明らかにすることを目的とした。その結果、ヘパラン硫酸の高硫酸化ドメインやHDL中のホスファチジン酸濃度が影響を与えることを明らかにした。今後も引き続き、SAAが形成する凝集体の細胞毒性などについて評価することで、AAアミロイドーシスの発症機構を分子レベルで解明することを目指す。

研究成果

• [雑誌論文] Acceleration of Amyloid Fibril Formation by Carboxyl-Terminal Truncation of Human Serum Amyloid A (2018)
  • 著者名/発表者名: Tanaka M., Kawakami T., Okino N., Sasaki K., Nakanishi K., Takase H., Yamada T., Mukai T.
  • 雑誌名: Arch. Biochem. Biophys. 巻: 639 ページ: 9-15
  • DOI: 10.1016/j.abb.2017.12.016
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of Lipid Environment on Amyloid Fibril Formation of Human Serum Amyloid A (2017)
  • 著者名/発表者名: Tanaka M., Nishimura A., Takeshita H., Takase H., Yamada T., Mukai T.
  • 雑誌名: Chem. Phys. Lipids 巻: 202 ページ: 6-12
  • DOI: 10.1016/j.chemphyslip.2016.11.004
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Structural Requirements of Glycosaminoglycans for Facilitating Amyloid Fibril Formation of Human Serum Amyloid A (2016)
  • 著者名/発表者名: Takase H., Tanaka M., Yamamoto A., Watanabe S., Takahashi S., Nadanaka S., Kitagawa H., Yamada T., Mukai T.
  • 雑誌名: Amyloid 巻: 印刷中 号: 2 ページ: 67-75
  • DOI: 10.3109/13506129.2016.1168292
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] Effect of Carboxyl-Terminal Truncation on Amyloid Fibril Formation of Human Serum Amyloid A (2018)
  • 著者名/発表者名: Masafumi Tanaka, Toru Kawakami, Toshiyuki Yamada, Takahiro Mukai
  • 学会等名: 16th International Symposium on Amyloidosis
  • 国際学会
• [学会発表] AAアミロイドーシスで沈着するSAA（1－76）ペプチドの線維形成能評価 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中将史、沖野希、高瀬ひろか、川上徹、山田俊幸、向高弘
  • 学会等名: 第4回日本アミロイドーシス研究会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2016-08-19
• [学会発表] AAアミロイドーシス発症に及ぼすグリコサミノグリカン硫酸基の影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田中将史、高瀬ひろか、関山慶紀、灘中里美、北川裕之、向高弘
  • 学会等名: 第63回日本生化学会近畿支部例会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2016-05-21
• [学会発表] 血清アミロイドＡ(1－76)ペプチドの合成とアミロイド線維形成能評価 (2016)
  • 著者名/発表者名: 沖野希、田中将史、高瀬ひろか、川上徹、山田俊幸、向高弘
  • 学会等名: 日本薬学会第136年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-28
• [学会発表] SAAの構造特性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中将史
  • 学会等名: AASAA（AAアミロイドーシスと血清アミロイドA）研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-08-22
  • 招待講演