研究課題
基盤研究(C)
挿入配列(IS)は最も単純な可動性遺伝因子であり、腸管出血性大腸菌(EHEC)O157のゲノムには数多くのISが存在している。本研究では、O157ゲノムにおいて最も多いISであるIS629が、本菌の主要な病原因子である志賀毒素2型(Stx2)の産生にも関与することを明らかにした。O157においてStx2の産生はSOS応答およびそれに続くStx2ファージの誘導により促進されることが知られているが、IS629はSOS応答とは無関係にStx2およびStx2ファージを誘導した。本研究成果は、ISがその可動性によりゲノムを多様化するだけでなく、O157における毒素産生にも関与していることを示唆する。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件)
J Clin Microbiol.
巻: 54 号: 4 ページ: 1074-81
10.1128/jcm.03141-15
Emerging Infectious Diseases
巻: 22 号: 7 ページ: 1315-1317
10.3201/eid2207.160234