研究課題
基盤研究(C)
DPCの大規模医療情報を活用してProbabilistic Latent Semantic Analysis(確率的潜在意味解析手法を用いた患者と診療行為の同時クラスタリング「PLASMA」を活用して算出したクラスタを状態空間とみなし、同一患者において入院中にたどるクラスタ間の時間遷移パターンを解析し、治療支援のための補助的な客観データとしての臨床応用の可能性を見出した。今回の検討では集中治療を要する敗血症症例に対して結果を出しており、患者の転帰と治療費に着目している。
これまでのいわゆるAiの医療応用としては、欧米先進諸国が開発している臨床診断意思決定支援システムがある。このような人工知能技術は、機械学習が獲得した知識の理解が極めて難解なブラックボックスとなっており、治療判断のための補助情報として活用する際に、生命に関わる医療の中でも重症の患者管理を行う集中治療室においては安心して応用できないという問題を含んでいる。我々は、DPCの大規模医療情報を活用した「確率的潜在意味解析と確率的構造モデル」によるデータが、臨床の診療支援のための補助データとしての有用性を増す可能性が有り、いわゆるブラックボックスではない次世代型の人工知能による診療支援の可能性を示した。
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臨牀と研究
巻: 92 ページ: 372-378
重症敗血症ケア実践ガイド
巻: 4 ページ: 697-706