研究課題/領域番号 |
15K08584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
有吉 範高 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (00243957)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ファーマコゲノミクス / TKI stop試験 / 第二世代 / 薬物応答性 / トランスポータ- / ファーマコゲノミクス / トランスポーター |
研究実績の概要 |
慢性期慢性骨髄性白血病(Ch-CML)に対し、1stラインで使用が認められている第二世代のBcr-Ablチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)のうち、ダサチニブおよびニロチニブで分子遺伝学的完全寛解(CMR)を達成し、その状態を一定期間維持できた患者ではBcr-Abl TKIを中止できるか否かの臨床試験が開始されている。本研究ではTKIを中止後、長期間再発しない患者や逆に短期で再発してしまう患者が如何なる背景を有するのかを明らかにすることを主目的とし、患者要因とTKI応答性との関連性を検討した。 2年度目である平成28年度は、平成27年度実施状況報告書の12.今後の研究の推進方策等に記載した内容に沿って、第三世代Bcr-Abl TKI ポナチニブの血中濃度測定法の確立から開始した。標準試料を用いた検討は終了したが、本薬剤が未承認のままであるため、投与された患者検体を用いたバリデーションはできなかった。2年目開始後3ヶ月経過した時点で岡山大学へ転出することが決まり、岡山大学病院で新たに協力してくれる医師が見つかる保証がないこと、倫理審査委員会の申請を最初から行う必要があること、研究機器の確保が不透明であったことなどから研究継続を断念し本課題の廃止を決断した。 本研究では、研究期間全体を通じてTKI投与を中止した後に、長期間再発しない患者と逆に早期に再発した患者の遺伝的要因や非遺伝的要因を探求することが目的であった。しかし、3年計画の2年目開始直後に研究中止となったため、それら患者を集めることができず、主目的の解析を行うことができなかった。しかしダサチニブ応答性が低く、CMRに到達するのに時間がかかるため投与を中止できない患者の一部は、白血球中のABCG2の発現量が高いことを見出すことができた。将来ABCG2阻害剤との併用がダサチニブ応答性を改善することで早期にCMRを達成し、ABCG2の活性を抑え続けることで寛解を維持できる可能性を示唆する結果と考えられた。
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