研究課題/領域番号 |
15K08781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
漆原 範子 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (80396308)
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研究分担者 |
小林 宣道 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80186759)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ブドウ球菌 / MRSA / SCCmec / 水平伝播 / アルギニン代謝 / ポリアミン / コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 / コアグラーゼ陰性ブドウ球菌ゲノム / SCC / ACME / メチシリン耐性 / ゲノム / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
ブドウ球菌属の細菌は,可動性遺伝因子 Staphylococcus Cassette Chromosome(SCC)を通じ遺伝情報を共有し,素早く環境に適応する。最もよく研究されているSCCmec は宿主細菌にメチシリン耐性を付与する。SCCmec 以外の SCC にも様々な耐性遺伝子が見られる。本研究では北海道にて分離されたブドウ球菌の SCC の遺伝子構造を解析し,ポリアミン耐性を付与する遺伝子 speG をコードする新規の SCC, 新規の SCCmec 型(XIV 型)を見いだした。さらにその染色体 DNA との結合部位を欠いている SCCmec XIV-like構造を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性菌の蔓延は世界的な問題である。新規の抗生剤の開発が停滞している現状では,耐性菌の動向調査に基づく感染制御・投薬管理が必要不可欠である。本研究ではブドウ球菌の可動性遺伝エレメント SCC の構造に着目し,遺伝子再編が現在も進行であり,更に複雑化・多様化していることを明らかにした。分子疫学解析を行う際の基盤となる遺伝情報を拡充し,分子多型に基づく耐性菌監視の改善に資する結果と言える。他方,再編に伴い宿主細菌が新たな生物学優位性を持つことも予測され,継続的な動向調査の必要性を示すことができた。
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