研究課題/領域番号 |
15K08947
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
杉山 敏郎 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 特任教授 (00196768)
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研究分担者 |
三原 弘 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (00612623)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 非ステロイド系抗炎症剤 / 小腸潰瘍 / 透過性亢進 / TRPV4 / 非ステロイド系抗炎症薬 / 細胞膜透過性亢進 / TRPV4阻害薬 / NSAIDs / 細胞膜透過性 / NSAIDs小腸潰瘍 / NSAIDs / 細胞透過性 |
研究成果の概要 |
NSAIDs使用の増加により、小腸潰瘍が増加している。小腸潰瘍は抗生剤投与によって抑制でき、腸内細菌あるいは代謝産物による局所炎症が重要であるが、炎症惹起因子の組織内透過に関与する分子機序は不明である。 小腸上皮細胞株を用いた研究から、NSAIDs添加後にアラキドン酸カスケード代謝産物である8,9EETが細胞内に蓄積、TRPV4の活性化を介して細胞膜透過性亢進を惹起することが判明した。NSAIDs小腸潰瘍予防にTRPV4活性化阻害効果を有する薬剤が有望であり、TRPV4活性化阻害効果を有する薬剤が選び出され、ある種の既存薬がTRPV4活性化阻害効果を有することが判明、臨床試験が計画中にある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NSAIDs小腸潰瘍の効果的な予防法はなく、その形成機序の研究から小歌的な予防法の確立が期待されている。NSAIDs小腸潰瘍形成には腸内細菌あるいは腸内細菌関連炎症惹起因子の小腸組織内侵入が重要であり、それに関わる上皮細胞膜透過性亢進の詳細な分子機序の解明が新たな予防戦略の道を切り開く。 本研究から小腸上皮細胞膜透過性亢進にはイオンチャネルであるTRPV4活性化が引き金であり、ある既存薬(米国で発売、他疾患治療に使用されている)がNSAIDsによるTRPV4活性化、細胞膜透過性亢進を阻害することが明らかとなり、新規のNSAIDs起因性小腸潰瘍予防薬として有望であり、臨床試験が計画中である。
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