研究課題/領域番号 |
15K09070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
加藤 武史 金沢大学, 先進予防医学研究科, 特任准教授 (90456418)
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研究協力者 |
八重樫 貴紀
金森 尚美
薄井 荘一郎
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心房細動 / 塞栓症 / 心肝連関 |
研究成果の概要 |
心房細動はありふれた不整脈の1種であるが、心臓の左心房に血栓を生じやすくし、脳梗塞の原因となる。その血栓形成の機序として、これまで心房内の血流のうっ滞、心房内の表面を覆っている内皮細胞の機能障害、また血液の凝固異常が考えられている。しかし、心房細動によって血液の凝固異常が起こるメカニズムは不明であった。我々は、心房細動がある患者とない患者の間で、凝固因子の産生臓器である肝臓の遺伝子発現プロファイルが異なることを見出した。また、心臓と肝臓を結びつけるものを検索したところ、血液中の単核球の関与が明らかとなった。このように、心房細動において心肝連関が存在し、血栓形成を促進していることを報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動は高齢者の少なくとも5-10%に存在する不整脈で、その重大なな合併症として脳梗塞がある。この心原性脳梗塞は大変重篤で、ひとたび発症すると、約半数が死亡または麻痺により介助が必要な状態となることが報告されている。したがって、塞栓症のリスクを有する心房細動患者には抗凝固療法が行われるが、現在の抗凝固薬には出血という副作用が存在する。本研究は心房細動患者において血液が固まりやすくなる機序を、より根本的なレベルで解明した。これらの新しい知見は、より有効で安全性の高い脳梗塞予防法の開発につながると期待される。
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