研究課題
基盤研究(C)
全身性エリテマトーデス(SLE)は、様々な臓器障害を合併する自己免疫疾患で、自己の核成分に対する免疫寛容の破綻に伴うI型インターフェロン(IFN-I)が病因の一つと指摘されています。これまで実際のSLE患者でIFN-Iを測定することは困難でしたが、レポーター細胞を用いることで血清中のIFN-I活性を評価出来るようになりました。そして、①SLE患者血清は、IFN-I活性並びにIFN-I産生誘導活性が高いこと、②アポトーシス細胞に由来する核酸を含んだ膜小胞が、IFN-I産生を誘導することを明らかにしました。
SLEに対してインターフェロン受容体を標的とした治療薬開発が進められていますが、すべての患者さんにが有効なわけではありません。レポーター細胞によるモニタリングは、インターフェロン治療が効く症例の層別化に有用で、治療効果のモニタリングにも応用可能であると思われます。また、SLE患者血清における膜小胞を介したインターフェロン産生経路の存在は、今後のより効果的な治療薬の開発に、重要なヒントとなる成果だと思われます。
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Annals of the Rheumatic Diseases
巻: 77 号: 10 ページ: 1507-15
10.1136/annrheumdis-2018-212988