研究課題/領域番号 |
15K09594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪医科大学 (2016-2018) 岡山大学 (2015) |
研究代表者 |
近藤 洋一 大阪医科大学, 医学部, 教授 (40284062)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 白質ジストロフィー / クラッベ病 / 骨髄移植 / 酵素補充療法 / 髄鞘修復 / オリゴデンドロサイト前駆細胞 / グリア前駆細胞 / 髄鞘再生 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は致死的な脱髄疾患クラッベ病のモデルであるtwitcherマウス (Twi)を用いて、現在限定的である骨髄移植の効果を改善することである。45日程度しか生きられないTwiマウスに対し、神経症状を発症する前または後に骨髄移植を行うと、生存期間の中央値はそれぞれ168日および113日と延長した。これら200日以上生存したマウスを組織学的に解析すると、小脳プルキンエ細胞の脱落や視床の神経核の傷害がみられた。骨髄移植を行っても疾患が遷延するとクラッベ病は神経変性疾患として捉える必要があること、また骨髄移植(おそらく移植前に行う化学療法)による神経傷害を考慮する必要性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クラッベ病は我が国では特定疾患に指定されている神経難病である。骨髄移植によって遺伝的に欠乏する酵素を補うことが唯一の効果的な治療法であるが、根治的ではない。本研究では骨髄移植により延命したクラッベ病モデルマウスに神経変性が見られることを見出した。神経細胞死がクラッベ病の病因に起因するのか、骨髄移植の作用なのかは不明だが、クラッベ病治療において神経細胞を護る必要性を提唱できたことは意義深い。本研究が提案した骨髄移植と他の酵素補充療法を組み合わせることについては、研究期間中に類似の論文が2報続けて米国から発表され、本研究のオリジナリティが下がってしまったが、方向性が正しいことは証明された。
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