研究課題/領域番号 |
15K09617
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
高野 知行 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80236249)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | てんかん / 皮質形成異常 / 多小脳回症 / インターニューロン / けいれん準備性 / Epilepsy / Polymicrogyria / Interneuron / GAP43 / 介在神経細胞 |
研究成果の概要 |
多小脳回症のラットモデルにおけるキンドリングでは多様なけいれん活動が誘発された。また、脳回の異常形成に伴う神経細胞の変性および、その後に生じる軸索伸長の活動性は主として介在神経細胞に観察された。このことから、多小脳回症のけいれん閾値の上昇は、興奮性神経細胞障害によって惹起された介在神経細胞の選択的脆弱性が関与するものと推測された。一方、重症心身障害児者を対象とした難治性てんかんの臨床解析では、発作間欠期脳波における多焦点性発作波の出現頻度が有意に高かった。このことから、高度脳障害に伴う難治性てんかんの病態基盤には、多焦点性のてんかん原生領域の形成が密接に関与するものと考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、難治性てんかんの動物実験モデルを利用した基礎研究と、高度の脳障害を有するてんかん症例を対象とした臨床研究を相互に関連させ、多面的にてんかんの難治性病態の解明を試みた研究課題である。両者の研究結果の考察から、てんかんの難治性病態には病理学的には介在神経細胞の脆弱性による興奮・抑制機構の不均衡が、電気生理学的には脳の広範囲な領域に分布する多焦点性の発作活動の関与が重要な要因であると推測した。
|