研究課題/領域番号 |
15K09711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水岸 貴代美 京都大学, 医学研究科, 研究員 (70518448)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スフィンゴ脂質 / 妊娠 / 不育症 / 自然免疫 / 好中球細胞外トラップ / 胎児医学 |
研究成果の概要 |
正常妊娠を維持するためには、胎児に対する母親の過剰な免疫反応は制御されなければならない。本研究で、私はスフィンゴ脂質代謝異常により不育症様の症状を呈するモデルマウスを用いて検討を行った。モデルマウスでは、胎児を囲む脱落膜組織で過剰な好中球細胞外トラップ (NETs)が形成され、流産が引き起こされた。NETsを阻害する試薬をモデルマウスに投与すると、流産の割合が減少した。さらに、スフィンゴシンキナーゼ活性が阻害された脱落膜細胞を用いて、ヒトの好中球を刺激すると、大量のNETsが誘導された。以上より、マウスおよびヒトの流産発症にNETsが大きく関わっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不育症には原因不明で、難治性のものが多い。難治性不育症については、確立された治療法が全くないのが現状である。ヒトの不育症研究では、患者の血清/血漿を用いた研究が多く、検出された異常が原因か結果であるかを判断するのが難しい。現在、原因不明の不育症に対する免疫グロブリン療法が国内で多施設共同の臨床試験として行われている。免疫グロブリン療法を用いた臨床試験は世界でも行われているが、その有効性についてはまだ議論が分かれている。不育症モデルマウスを用いた私の研究は、不育症の原因解明・治療法開発に有用であり、ヒトへの応用に向けた未来に大きく道を開くものであると考える。
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