研究課題/領域番号 |
15K10040
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
伊東 威 福岡大学, 医学部, 講師 (70634400)
|
研究分担者 |
小玉 正太 福岡大学, 医学部, 教授 (90549338)
西中村 瞳 福岡大学, 医学部, 助教 (90597692)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 糖尿病 / 同種膵島移植 / 異種膵島移植 / HMGB1 / 膵島移植 / マイクロRNA |
研究実績の概要 |
移植膵島の生着率向上に関する研究として移植部位の検討及び同種免疫拒絶反応の制御に関してマウス膵島移植モデルを用いて解析した。また、ヒトドナー不足の解決法の一つとしてブタ膵島を糖尿病マウスに移植する異種移植モデルで解析した。 移植部位に関する研究として膵島を脾臓に移植した結果、現在臨床膵島移植で移植されている肝臓の1/4の膵島量で糖尿病マウスの血糖を正常化することが可能であった。脾臓に移植するメリットは移植後に惹起される炎症反応が肝臓と比べて弱く、グラフト生着が良好であった。また移植後に移植膵島のインスリン量が増加しており、再生・増殖機転が働いていることが示唆された。これらの成果をPlosOne誌に発表し。次に同種免疫拒絶反応の制御に関する研究では、移植膵島に発現しているHLA class1の発現を消化酵素の一つであるパパインで減弱させることにより、膵島の抗原性を低下させ移植後にジャッキされるアロ拒絶反応を制御でき、グラフト正着改善効果を認めた。これらの成果をIslets誌に発表した。異種移植に関する研究では、マイクロカプセル化したブタ膵島移植後に惹起される炎症反応に着目し研究した。カプセル化ブタ膵島を糖尿病マウスの腹腔内に移植すると移植直後にまずカプセルの素材に対する非特異的炎症反応が惹起され、腹腔内に樹状細胞、マクロファージ、好中球等が集積し炎症性サイトカインを産生し炎症を惹起する。それに伴いカプセル内のブタ膵島が障害を受けDAMPsの一つであるHMGB1が放出され、このHMGB1が腹腔内に集積している炎症細胞を刺激しさらに炎症を増大させることが明らかとなった。この炎症を抗体等で制御することにより移植成績が向上することをマウス移植モデルで明らかにした、成果をXenotransplantation誌に発表した。
|