研究課題/領域番号 |
15K10510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西脇 公俊 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10189326)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経原性肺水腫 / 細胞透過性 / 肺微小血管内皮細胞 / 気管支上皮細胞 / 神経ペプチドY / 脳死肺移植 / 神経ペプチドY / 神経原生肺水腫 / ヒト正常肺微小血管内皮細胞 / ヒト気管支上皮細胞株 / 肺動脈血管内皮細胞 / アドレナリン / 肺水腫 / イソフルラン / セボフルラン |
研究成果の概要 |
本研究は、神経原生肺水腫(NPE)における細胞透過性に関与する神経ペプチドY (NPY)の作用機序を、ヒト正常肺微小血管内皮細胞とヒト気管支上皮細胞株Calu-3のin vitro細胞透過性評価系を用いて明らかにすることを目的とした。 1.0E-7 MのNPYは両評価系で細胞透過性に影響を及ぼさなかった。しかしながら、1.0E-8 MのNPYで処理したマクロファージ培地の添加により、Calu-3細胞透過性は有意に亢進した。これらの結果は、NPEにおいて、NPYが血管内皮細胞や肺上皮細胞に直接作用するのではなく、マクロファージ刺激を介して肺上皮細胞透過性亢進を引き起こすことを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臓器移植医療において、たとえ脳死患者側が肺を提供臓器として了解していたとしても、肺障害のため移植手術に至らない場合が多い。その原因として、肺炎以外に脳浮腫・脳圧亢進による神経原生肺水腫の関与が報告されている。すでに研究代表者は、ラット肺水腫モデルを利用して、神経ペプチドY (NPY)の肺血管透過性亢進作用を見出している。この作用が、マクロファージを介して引き起こされるという本研究成果から、脳死後に誘発される肺障害の発生機序を明らかにできる可能性がある。さらに研究を発展させ、脳死患者の肺障害予防法・治療法を開発することで、より多くの脳死肺移植を可能とする。
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