研究課題
基盤研究(C)
本研究計画では,重症筋無力症の重症度の違いが筋弛緩薬及びその拮抗薬の作用に及ぼす影響を収縮生理学的に解明し,電気生理学的側面と病理組織学的側面からその機序を解明することを目的としていた.計画は3年間とし,初年度である平成27年度は,重症度の異なる「自己抗体受動的投与重症筋無力症モデル」をラットを用いて作製し,摘出した横隔神経付き横隔膜の収縮力を測定する方法で,非脱分極性筋弛緩薬の作用性の変化と,重症度の関係性を同定することであった.計画は当初予定通り進み,重症筋無力症が重症度が高いほど,非脱分極性筋弛緩薬であるロクロニウムの作用性が増強し,より少ない投与量で単収縮力が減弱することが明らかとなった.