研究課題
基盤研究(C)
蝸牛などの硬組織を透明化して観察するための新たな方法を開発し、特許を出願した。mThy1-YFP蛍光発色マウスと蝸牛透明化手法を組み合わせることで、蝸牛有毛細胞とらせん神経系の詳細な構造の同時観察が可能であった。さらに、マウス蝸牛を体外培養し、グリシンやメトフォルミンなどの薬剤の薬剤性内耳障害に対する保護効果を示した。耳毒性薬剤により障害された内耳組織ではカスパーゼ染色が陽性となり、アポトーシス経路の活性化が起きていること、また蝸牛保護効果はアポトーシス活性化剤(アニソマイシン)により打ち消されることが明らかになった。
近年の研究で、内耳障害のあらゆる面にミトコンドリアー活性酸素系が関わっていることが明らかになってきた。したがって、本研究は感音難聴や耳鳴制圧のための大きなブレークスルーをもたらす可能性がある。具体的には、この3DライブイメージングシステムによりNMN、Necrostatinなどのミトコンドリア保護剤などの神経保護薬剤の蝸牛保護能の評価が簡便に行えるようになれば、新たな防薬の開発も期待できる。またこのmt-GFPマウスおよびBrainbowマウスのイメージングは、前庭系、嗅覚系、味覚系など様々な耳鼻咽喉科領域でのミトコンドリア・感覚神経回路の解明の基礎的手法・データとして利用が可能である。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 2件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)
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