研究課題/領域番号 |
15K10819
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
野本 幸男 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (70508811)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 気管再生 / 気管軟骨 / 軟骨細胞 / 軟骨膜 |
研究成果の概要 |
軟骨自体が骨格として機能しうる気管軟骨の再生方法を探索すべく、本研究ではウサギを用いて肋軟骨から得た軟骨細胞、軟骨膜細胞を利用し気管軟骨の再生を図った。肋軟骨採取の際には気胸予防を意図して壁側胸膜側の軟骨を一部残しながら摘出した。軟骨組織及び軟骨膜組織それぞれを細切し、酵素処理を行い軟骨細胞及び軟骨膜細胞を採取した。Ⅰ型コラーゲン溶液に軟骨細胞及び軟骨膜細胞を懸濁し臨床応用されている人工気管(コラーゲンスポンジ及びポリプロピレンの複合材料)へ軟骨細胞及び軟骨膜細胞を付加し、さらにゲル化させた。自家移植を意図して、作製した培養気管を頸部気管欠損部に縫合し再建を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織再生誘導型人工気管は、成人への臨床応用にて良好な結果を得ているが、再建後生涯にわたりポリプロピレン製骨格が残存することから、小児に対しては使用されていない。非吸収性人工材料を排し、軟骨自体が骨格として機能しうる気管軟骨の再生が可能となれば、現状では治療が難しい小児の気管狭窄等に対して治療に寄与し得る。 自己の細胞を利用した再生治療を志向した場合、気管軟骨と同じ硝子軟骨からなる肋軟骨は採取が比較的容易であり、機能障害、合併症の観点からもcell sourceとして有利と考えらる。 軟骨膜の特性を理解し、軟骨とは区別して組織再生に利用することは、軟骨再生の新たなアプローチになり得る。
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