研究課題/領域番号 |
15K10993
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
宮本 和幸 昭和大学, 医学部, 講師 (80555087)
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研究分担者 |
大滝 博和 昭和大学, 医学部, 准教授 (20349062)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 熱中症 / 協調運動障害 / Prukinje細胞 / 小脳 / 遺伝子組み換えトロンボモジュリン / 神経炎症 / 神経傷害 / 離床 / 炎症性サイトカイン / 中枢神経傷害 / Elisa / Real time PCR / 神経変性 / 血液脳関門 / 血管内皮傷害 / 熱射病 / 遅発性中枢神経障害 / 巧緻運動障害 |
研究成果の概要 |
熱中症では協調運動障害により社会復帰できないことがある。本研究は熱中症後の中長期的神経傷害を検討した。結果、熱中症後の協調運動障害(Rota rode test)は1週間後から出現し、3週間後で悪化し、対照群(熱中症なし)と有意差を認めた。病理組織学的検討では暑熱暴露によりPrukinje細胞の脱落変性を認めた。近年、遺伝子組み換えトロンボモジュリン(rTM)の抗炎症効果が報告されている。熱中症後にrTMを5日間投与した群では3週間後に有意に協調運動障害が抑制された。また、rTMでは小脳のTNF-αが有意に抑制され、rTMによる抗炎症作用が神経傷害の改善に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性期の熱中症の病態を解明するためのマウス熱中症モデルはいくつか報告されているが中長期(1-3ヶ月)について検討をおこなった報告はない。本研究では熱中症後1-3週で協調運動障害を呈するモデルを確立した。今後の熱中症後の神経傷害を解明する際に役立ち、熱中症後の神経傷害解明につながる社会的意義があると考える。 また、遺伝子組み換えトロンボモジュリン(rTM)投与は熱中症後の脳内の炎症性サイトカインを抑制することで熱中症後3週目に協調運動障害を改善した。rTMはすでに臨床で用いられており、熱中症(Ⅲ度)へのrTM投与は離床を早め、社会復帰に繋がる可能性があると考える。
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