研究課題/領域番号 |
15K11052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
望月 文子 昭和大学, 歯学部, 講師 (10453648)
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研究分担者 |
井上 富雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (70184760)
高見 正道 昭和大学, 歯学部, 教授 (80307058)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 樹状細胞 / 細胞分化 / 振り分け / 骨代謝 / RANKL / RANK / 遺伝子発現 / IRF8 |
研究成果の概要 |
IRF8は破骨細胞分化を負に制御する転写因子として知られているが、病的な骨破壊での役割はいまだに不明な点が多い。そこで、野生型マウス(WT)とIRF8遺伝子欠損マウス(IRF8 KO)にⅡ型コラーゲン抗体誘導性関節炎を誘導し、関節炎の炎症の重篤度を示すRAスコアを算出したころ、 WTと比較して、IRF8 KOマウスで誘導した関節炎でRAスコアが有意に高かった。また、膝関節を中心に大腿骨から頸骨の組織切片を作製しHA染色を行ったところ、IRF8 KOの膝関節腔内に炎症性細胞の浸潤、滑膜の肥厚などが観察された。以上の結果から、IRF8は病的な骨破壊でも負に制御する因子である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性骨疾患の制御法は、骨吸収のみ、あるいは炎症のみを抑制する方法が主流であるが、今回着目したIRF8という1分子で炎症反応と骨破壊の両方を制御できる可能性があり、独創的でかつ社会に貢献できる可能性が十分ある。現在、関節リウマチの治療薬は、非ステロイド系抗炎症薬や免疫抑制剤、生物学的製剤などが使用されているが、患者の病状から慎重に薬剤を選択する必要がある。また、免疫抑制剤は肺感染症などの合併症を発症する場合もある。以上より、IRF8を制御することで、異常な骨破壊を阻止するだけでなく、免疫系細胞の異常な活性化を阻害することが可能となり、慢性炎症を伴う関節炎の新たな治療法の開発が可能となる。
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