研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は筆者らが開発した18項目版認知症高齢者おだやかスケール(Dementia Elderly ODAYAKA Scale: DEOS、以下DEOS)の特徴と使用可能性を検討することである。高齢者ケア施設や訪問看護においてスタッフが対象者にアロママッサージなどのケア介入や本人の強みを生かした役割や作業を提供してケア開始時、実施1か月後、実施2か月後の3時点で評価した。対象者本人の好みや強みを生かした役割を提供することに関しては、DEOSの得点上昇を確認した。対象者のその人らしさを生かした介入をすることが社会的交流や笑顔の表出、Well-Beingにつながっていた。
DEOSは認知症高齢者の日常生活を評価する客観的評価スケールであり、本研究ではその特徴を理解してどのような使用方法が有意義なのかを検討した。本研究結果において、DEOSは認知症高齢者のその人らしさや本人の強みや好みといったポジティブなところを活かしながらケアすることでDEOSの得点が上昇している。これらのことは、本人のWell-Being(良い状態)を高めるだけでなく家族や介護者の介護負担の軽減の一助となることが期待できる。今後は、臨床や在宅でのDEOSの具体的活用方法について広く紹介していく予定である。
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日本看護研究学会雑誌
巻: 39(4) ページ: 89-96
130005464479