研究課題/領域番号 |
15K12096
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
杉本 俊二 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50422811)
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研究分担者 |
堀川 順生 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), シニア研究員 (50114781)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 文脈形成 / 意思決定 / 問題意識 / 問題解決 / 緊張・緩和 / 笑い / 楽曲選好 / 旋律輪郭 / 言語理解 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、文脈形成時の事象関連電位を明らかにすること、および文脈選好を予測する神経モデルを作成することである。脳波計測実験では、否定の意思決定時に右前頭で陽性事象関連電位を観察した。過去の研究では、エラー検出やスキーマ再解釈などの“逸脱性”に対し陽性電位が観察されてきた。本結果は、このような陽性電位が日常生活における葛藤とその解消のための脳機構に関連することを示唆する。さらに、楽曲の選好を旋律輪郭から予測する神経モデルを作成し、ワーキングメモリを調整すると楽曲の評価値と人気度の相関が高まることを示した。本結果は、緊張/緩和の相互作用に基づく旋律評価モデルが一定の妥当性を持つことを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来的な少子高齢化、また老化や筋萎縮性側索硬化症などの難病が引き起こす社会問題へ対処していく手段として、文脈選好の脳機構についての理解、および人と計算機のインタラクティブな相互作用を用いた生活支援機器の開発への需要はますます高まるものと思われる。本研究で得られた心理的葛藤に由来する陽性事象関連電位についての知見は、広く脳科学的・認知科学的な分野において貢献すると思われる。また、緊張/緩和構造を用いて旋律選好を予測する試みは、文脈形成における情報統合の脳機構に基づいて人の選好を計算機で予測する方法の基礎的知見を提供するものであり、今後、意思決定の工学的応用分野などにおいて貢献すると思われる。
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