微生物生態系における発現機能の多様性と調和機構の解明

• 研究課題/領域番号: 15K12228
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 環境技術・環境負荷低減
• 研究機関: 静岡大学
• 研究代表者: 二又 裕之 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 教授 (50335105)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円); 2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 微生物生態系 / 微生物間相互作用 / 微生物動態 / 増殖 / 微生物群集 / 合成微生物生態系 / 制御 / 数理モデル / 調和 / 遺伝子発現 / 分配 / 微生物複雑系 / 恒常性維持機構 / 自己組織化 / 変遷機構 / 微生物生態

研究成果の概要

微生物生態系における発現機能の多様性と調和機構の解明するため、複合微生物系における微生物群集の動態を決定する因子について多面的に解析を実施した。複数の分離菌株を用いた合成微生物生態系を構築し供試菌株の挙動を、動力学的パラメーターに基づくJ値、および比増殖活性値に基づく菌株間相互作用の観点から調べた。その結果、これまで重要視されてきた純粋培養における基質の分解特性では、複合微生物における微生物群集の動態を説明することができず、むしろ相互作用が極めて重要な作用であることが示された。また、増殖に及ぼす相互作用物質の特定を試みた結果、水溶性で500 Da以下の物質であることが示唆された。

研究成果

• [国際共同研究] Laboratory of Food crops/Institute of Tropical Agriculture/Universiti Putra Malaysia(Malaysia)
• [国際共同研究] Pacific Northwest National Laboratory(米国)
• [雑誌論文] 微生物生態系の理解に向けた挑戦 ～微生物を用いた環境浄化の取り組みを緒として～ (2017)
  • 著者名/発表者名: 鈴木研志、Fatma Azwani Abdul Aziz
  • 雑誌名: 土と微生物 巻: -
  • 査読あり
• [雑誌論文] Draft genome sequence of Pseudomonas sp. LAB-08 isolated from trichloroethene contaminated aquifer soil (2016)
  • 著者名/発表者名: Kenshi Suzuki, Fatma A. A. Aziz, Yuma Inuzuka, Yosuke Tashiro, and Hiroyuki Futamata
  • 雑誌名: Genome Announcements 巻: Sep.22:4(5) 号: 5
  • DOI: 10.1128/genomea.00948-16
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Editorial: Development of microbial ecological theory: stability, plasticity and evolution of microbial ecosystems. (2016)
  • 著者名/発表者名: Shin Haruta, Yasuhisa Saito and Hiroyuki Futamata
  • 雑誌名: Frontiers in Microbiology 巻: 7 ページ: 2069-2069
  • DOI: 10.3389/fmicb.2016.02069
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Interspecies interactions are an integral determinant of microbial community dynamics (2015)
  • 著者名/発表者名: 2. Fatma Azwani Abdul Aziz*, Kenshi Suzuki, Akihiro Ohtaki, Keita Sagegami, Hidetaka Hirai, Jun Seno, Naoko Mizuno, Yuma Inuzuka, Yasuhisa Saito, Yosuke Tashiro, Akira Hiraishi and Hiroyuki Futamata
  • 雑誌名: Frontiers in Microbiology 巻: 6 ページ: 1148-1148
  • DOI: 10.3389/fmicb.2015.01148
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] 共存って何だろう？～物質を介したやりとりで生まれる生態系の恒常性～ (2017)
  • 著者名/発表者名: 本荘雅宏、鈴木研志、田代陽介、二又裕之
  • 学会等名: 静岡ライフサイエンスシンポジウム
  • 発表場所: 静岡大学（静岡県静岡市）
• [学会発表] Homeostatic Mechanism of Microbial Ecosystem (2017)
  • 著者名/発表者名: Hiroyuki Futamata
  • 学会等名: PNNL Symposium
  • 発表場所: Pacific Northwest National Laboratory (Richland, WA, USA)
  • 招待講演
• [学会発表] Pseudomonas sp. C8株が生産する増殖抑制物質の特定とその生産機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 鈴木研志、アズワニ ファティマ、犬塚友麻、本荘雅宏、田代陽介、二又裕之
  • 学会等名: 日本生物工学会
  • 発表場所: 富山大学（富山県富山市）
  • 年月日: 2016-09-28
• [学会発表] モデル微生物生態系における異種微生物の共存システム (2016)
  • 著者名/発表者名: 鈴木研志、ファティマ アズワニ、犬塚友麻、本荘雅宏、斉藤保久、田代陽介、二又裕之
  • 学会等名: 環境バイオテクノロジー学会
  • 発表場所: 広島県民文化センター（広島県広島市）
• [学会発表] 微生物生態系の理解（解析と制御）に向けた挑戦 ～微生物を用いた環境浄化の取り組みを緒として～ (2016)
  • 著者名/発表者名: 二又裕之
  • 学会等名: 日本土壌微生物学会大会
  • 発表場所: 岐阜大学（岐阜県岐阜市）
  • 招待講演
• [学会発表] 15.Flexible metabolic changes caused by cell-to-cell interaction have relevance to community succession, self-organizing mechanism, and stability of microbial ecosystem (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenshi Suzuki, Fatma Azwani, Yuma Inuzuka, Yosuke Tashiro, and Hiroyuki Futamata
  • 学会等名: ASM2015
  • 発表場所: New Orleans, USA
  • 年月日: 2015-05-31
  • 国際学会
• [備考] 環境微生物生態工学研究室
  • URL: http://cheme.eng.shizuoka.ac.jp/wordpress/futamatalab/