研究課題/領域番号 |
15K12248
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境材料・リサイクル
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
堀 久男 神奈川大学, 理学部, 教授 (50357951)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | レニウム / レアメタル / リサイクル / 沈殿 / 過レニウム酸 / モリブデン / タングステン / アセトン / 分離 / アルミニウム |
研究成果の概要 |
航空機のタービンブレード等に使用されているレニウムは鉱石の焙焼ガス中のレニウム成分を過レニウム酸イオン(ReO4-)として水中に捕集し、再結晶やイオン交換樹脂、溶媒抽出等で回収して製造されている。しかし従来の方法は回収率が低く、高窒素濃度の排水が発生する等の問題がある。このため水中からReO4-を簡易かつ高効率に回収できる新しい方法の開発が望まれていた。本研究では2-プロパノールとアセトンを加え紫外光照射するとほぼ完全に水中のレニウム成分をReO2とReO3の沈殿として分離回収できること、モリブデンやタングステンの共存液からもレニウム成分のみを高選択的かつ高効率に回収できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は水中からレニウム成分を効果的に回収することを目的として行われた。従来の製造技術ではレニウムは鉱石からの成分が溶解した水中から、再結晶や有機溶媒を使用した溶媒抽出により回収されていたが、回収率が低いこと、高エネルギーコスト、さらには高窒素濃度の廃液が発生する等の問題があった。本研究で開発された方法は光化学反応でレニウム成分を水に不溶な化学種に還元して沈殿分離する方法であり、水中のレニウム成分をほとんど完全に回収でき、高窒素濃度の廃液等も発生しない。この方法は特許登録され、ライセンス供与を受けた企業により実証プラントの建設まで発展したので社会的な意義は高いと考えている。
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