研究課題/領域番号 |
15K12313
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
衣・住生活学
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研究機関 | 山形大学 (2018) 福島大学 (2015) |
研究代表者 |
金澤 等 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 客員教授 (50143128)
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研究協力者 |
稲田 文
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 分子間相互作用 / 吸着 / 高分子 / 有機化合物 / 繊維 / ナイロン / 鑑別 |
研究成果の概要 |
高分子に対する有機化合物の吸着現象の解明から、高分子と低分子の相互作用を検討した。高分子材料に、各種有機化合物蒸気を吸着させて、吸着量をGC分析して求めた。通常の分析では識別困難な高分子が、特有の吸着傾向をした。 (1)ポリアミノ酸(グリシン、L体のアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンの各ホモポリマー)に対するアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど)の吸着傾向が、それぞれ異なる事がわかった。ポリグリシンに対する吸着量は微量であったので、アミノ酸側鎖の構造が吸着を決定することがわかった。(2)ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610の吸着による識別も可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子と低分子の分子間相互作用は生命体における化学反応の基礎となる。しかし、あまりにも複雑であるので、その研究例はほぼ存在しない。本研究者は、絹と木綿に対する有機物の吸着が異なる事にヒントを得て、「高分子は分子構造や形状の違いで、吸着物質を分子間相互作用の違いで選択できる」という仮説をもった。各高分子(ポリアミノ酸、各繊維、各ナイロン、ポリオレフィン)に対する有機化合物の吸着傾向を観察して、違いを考察した。吸着現象が分子レベルで制御されるという事の発見で、この30年間、学会で同じ研究例はない。独創性があり、学術的意義は多いと思われる。生活に関わる身近な現象で、社会的意義もあると思われる。
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